PMS(月経前症候群)とは?
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PMS(月経前症候群)とは、生理前1~10日の間に生じる身体的または精神的な症状のことで、生理が始まるとこれらの症状は消えていくのが特徴です。
症状の原因と考えられているのが、排卵後に増加する黄体ホルモン(プロゲステロン)です。黄体ホルモンは妊娠を助けるホルモンで、妊婦さんが安静に過ごせるように眠気をきたす、体内に栄養や水分を取り込む、子宮内膜を柔らかくするといった作用があります。そのため、生理前は体温が上昇し、むくみやすくなったり、便秘がちになったりといった症状が現れやすくなります。
PMSは生理周期や卵巣機能が正常な女性でも起こる症状で、更年期の症状と似ていますが違うものです。
PMSの症状

PMSには身体的症状と精神的症状があり、日常生活に差し支えるほどPMSに悩まされる女性もいます。
身体の症状
むくみ、過食、食欲不振、眠くなる、にきび、肌荒れ、胸が張る、だるい、めまい、肩こり、腹痛、頭痛、腰痛、のぼせ、お腹の張り、乳房の張り、便秘、下痢など
心の症状
イライラ、感情の起伏が激しくなる、気分が落ち込む、集中力低下、無気力感、不安感など
PMSを緩和する方法① ピルや漢方薬

ピルによる排卵抑制療法
PMSは排卵による女性ホルモンの大きな変動が原因と考えられているので、排卵を止め、女性ホルモンの変動を少なくすることで症状を軽くします。一般的に用いられているのが低用量ピルで、少ないホルモン量で排卵を止めることができ、副作用の心配もほぼありません。
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漢方療法
漢方ではホルモンの変化、その女性の体質や体調など、『気・血・水』のバランスの崩れから、PMSの症状が現れると考えられています。PMSの症状は人それぞれ異なるので、個人の症状や体質に適した漢方薬を選びます。
よく処方される漢方薬には、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、桂枝茯苓丸(けいぶくりょうがん)、桃核承気湯(とうかくじょうきとう)、五苓散(ごれいさん)、加味逍遥散(かみしょうようさん)、半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)などがあります。
PMSを緩和する方法② 自律神経を整えるセルフケア

薬に頼りたくない、ピルは毎日服用するのが面倒・・・という方は自律神経を整えるセルフケアがおすすめです。
生理サイクルは、卵胞ホルモン(エストロゲン)と、黄体ホルモン(プロゲステロン)の2つの女性ホルモンの分泌で生まれます。排卵後、黄体ホルモンの分泌が高まり、妊娠が成立しなかった場合、黄体ホルモンの分泌は下がります。この急激な変化が視床下部に影響を及ぼします。
視床下部は自律神経を整える作用があるため、視床下部への影響が自律神経を乱し、様々な症状を引き起こすと言われています。まずは基本的な生活習慣を見直して、自律神経のバランスを整えるように心がけましょう。
食習慣
朝食を抜かない
1日3食、バランスの良い食事を心がけましょう。朝食はこれから活動するための大事なエネルギー源です。朝食を抜くと自律神経が乱れ、イライラする、カッとしやすくなる、頭がぼーっとする、無気力になるなどの要因となります。
ビタミンやミネラルの摂取
ビタミンやミネラル不足は、うつ状態になりやすいと言われています。集中力や思考力の低下、情緒不安定やイライラするなど、精神バランス保つために必要な栄養素です。
甘いものは控えめに
砂糖は血糖値を急激に上下させるため、ビタミン、ミネラルを消耗してしまいイライラの原因に繋がります。
塩分は控えめに
塩分には水分をため込む性質があるため、身体がむくみやすくなります。むくみ予防には利尿作用のあるビタミンEの摂取がおすすめです。
アルコール、カフェイン、喫煙は控えめに
お酒やコーヒーをよく飲む、タバコを吸う、という人はPMSの症状が重くなりがちです。
睡眠習慣

生活リズムを整える
起床時間、就寝時間はなるべく一定にしましょう。自律神経を整えるホルモンは午後22時~午前2時の間に活発に分泌されます。少なくとも午前0時までには就寝するように心がけましょう。
就寝前はスマホの電源OFF
スマートフォンやパソコンを長時間見続けると、目の周りの筋肉が緊張し、交感神経が働きっぱなしになります。知らず知らずのうちに心身にストレスを与え、頭痛、肩こり、寝つきが悪くなる、睡眠が浅くなるといった症状に繋がります。
首元、目元を温める
首には太い血管が通っていて、首を温めると全身の血流がよくなり、首や肩のこりをほぐすことができます。また目元を温めると自律神経を整えるのに効果的です。就寝前の1分間、ホットタオルを首や目にあてるだけで、心地よい眠りにつくことができます。
朝日を浴びる
朝の陽ざしを浴びると『幸せホルモン』と呼ばれるセロトニンが活性化されます。セロトニンには自律神経を整える作用があります。また体内時計がリセットされ、交感神経と副交感神経のリズムが整うため、不眠症の改善にも効果的です。
運動習慣
ストレッチ
ラジオ体操のような動的なストレッチではなく、ゆっくりと時間をかけて行う静的なストレッチがおすすめです。ストレッチのポイントは、伸ばした部分が痛気持ちいいと感じるところまでゆっくりと伸ばし、いったん緩めてからもう一度伸ばします。呼吸は止めないように、深い呼吸を意識しながら行いましょう。
適度な運動
運動不足は体の免疫力が落ちるだけでなく、自律神経の働きを抑えてしまい気持ちも不安定になります。体中の細胞の隅々まで血液を行きわたらせる、ウォーキングやヨガはストレス解消にも効果的です。
その他の習慣

呼吸は深く大きく
不調をきたしている人ほど、呼吸が浅くなりがちです。深く大きな呼吸は副交感神経の働きをよくし脳をリラックスさせます。ストレスを感じたら深呼吸を繰り返して自律神経のバランスを取りましょう。
湯舟につかる
36~40℃のぬるめのお湯につかることで、副交感神経が優位になり、心身ともにリラックスすることができます。
ゆったりとした時間を過ごす
症状が重い場合は、仕事の負担を減らすようにしましょう。仕事を持つ女性にはなかなか難しいことですが、意識的にリラックスする時間をつくることが大切です。
好きな香りをかぐ
香りには神経を落ち着かせる作用があります。中でもラベンダーの香りは交感神経系の働きを抑え、精神面だけでなく身体にもリラックス効果をもたらします。
他にもイランイラン、サンダルウッド、ローズマリー、ティートリー、オレンジ、グレープフルーツ、レモンバーム、ペパーミント、フランキンセンス、ベルガモットなどがおすすめです。
正しい姿勢
姿勢が悪く脊髄がゆがんでいると、自律神経を乱す原因になります。長時間のパソコン仕事や、下を向いてスマホを見ているなど、猫背になりやすい人は注意しましょう。
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